2020年9月14日(月曜日)
週初めの校長講話!2020:09:14:11:26:16
皆さんは「肌色」と問いかけられたら
どんな色を思い浮かべますか?
おそらく今、多くの人が
ほぼ一致した色を
思い浮かべていると思います。
では、同じ日本人で、
昨日のテニス四大大会の一つである
全米オープンテニスで2度目となる
優勝を果たした大坂なおみさん。
素晴らしい活躍ですね。
では、大坂選手の肌の色は何色ですか?
先ほど皆さんが思い浮かべた色とは
おそらく違いますよね。
調べてみると、平成11年頃から肌色が
クレヨン・色鉛筆・絵の具などから
消えていきました。
理由は肌色に対して差別的な意見、
国際的な感覚のズレがありました。
日本も国際社会に発展し、
今では幼稚園や保育園を始め
様々なところで多国籍の方と
暮らすことが一般的になってきました。
肌色とは実際の肌の色を
示すものではなく日本固有の慣用色。
(慣用とは広く一般に使われている、
習慣的につかっているもの)
肌色という言葉は
どの国と地域にも該当します。
日本だけが使っているのは
道理に合いませんね。
国際化が進むと共に私達も
広い視野を持つ必要があります。
外国では肌の色が違う
というだけで差別を受け、
時には命を奪われることがあります。
特に今、アメリカでは黒人に対しての
人種差別問題が大きくなっています。
警察官によって黒人の命が
奪われている事実があり
大坂なおみ選手は、
それに対しての抗議として、
試合ごとに亡くなられた方々の
名前の入ったマスクをつけ
試合場に入っていました。
暴力に訴えず、無関心でもなく、
自分事として正当なやり方で行動し、
人々の心に訴えかけていた姿が
とても印象的で優勝以上に感動しました。
日本にいると島国だけに、
肌の色で差別を受けることは
ほとんど経験が無いと思いますが、
日本人であってもアメリカを始め、
海外に行くとアジア人というだけで
差別を受けることもあります。
肌の色が違うだけで差別を受ける。
どんな気持ちでしょうか?
レストランで座る席も違う。
通える学校も違う
住める場所も違う
肌の色や大阪なおみさんの行動から
人種差別について今一度皆さんも
関心を持ってほしいと思います。
一番の悲しいことであり一番の敵は
行動を起こさないことではなく無関心。
私には関係ない、そう思うことです。
今この時も、肌の色で、性別で、
家柄で差別を受け苦しんでいる人がいる、
命を落としている人が
この世界では沢山存在する
という事実を知ってください。
まず世界で何が起こっているのか、
日本で何が起こっているのか、
常に関心を持ち続けてください。
それが平和な世の中を作っていく、
さらには持続する第一歩です。